食物繊維には2つの種類があることをご存じですか?
水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」があります。
どちらの食物繊維も健康のために大切な役割を持ちますが、その働きはそれぞれ異なります。
今回は、水溶性食物繊維を摂ることが大切な理由と、水溶性食物繊維を多く摂れる食品についてご案内いたします。
【なぜ水溶性食物繊維が大切なのか】
ヌルヌル・ネバネバが特徴的な海藻、里芋、山芋、オクラなどの食品に多く含まれるのが水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維は腸内でゼリー状になって、食物を包み込んで消化吸収のスピードをゆるめます。栄養がゆっくり吸収されることで、血糖値の急激な上昇が抑えられ、高血糖症、糖尿病、肥満といった生活習慣病の予防につながります。
一方、一般的に食物繊維が豊富な食品として知られる、ごぼう、セロリ、サツマイモ、大豆、雑穀、キノコなどに含まれているのは、不溶性食物繊維の方です。
不溶性食物繊維は、便秘の改善、大腸がんの予防などに役立つといわれる重要な成分です。腸内で水分を吸収して便の容積を増やし、腸の動きを活発化させます。そして腸内の老廃物や有害物をからめ取って体外への排出します。
しかし、重度の便秘体質の人や、腸に持病がある人が不溶性食物繊維を大量に摂り過ぎると、逆に腸内で便を詰まらせてしまい、便秘を悪化させたり、ひどい場合には腸閉塞を起こす恐れがあります。
水溶性と不溶性どちらも健康のために大切な食物繊維ですが、摂取量のバランスが不溶性植物繊維に偏らないように気を付けることが大切です。
【水溶性食物繊維が豊富な食品】
めかぶ、あかもく、わかめ、昆布、里いも、山芋、オクラなどのヌルヌルの食品には豊富に含まれます。
柑橘類(特に果皮の部分)、アボカド、クルミ、栗、ピーナッツもおススメです。
また、納豆や海藻類には、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が豊富に含まれます。
水溶性・不溶性食物繊維のそれぞれのメリットを生かせるように、バランスの良い摂取を心がけたいですね。
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